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スパンドレルとは建物を火災から守る重要設備!設置条件や構造について
2021年10月12日
建物を建てる際、設置しなくてはいけない防火設備に「スパンドレル」があります。
家の構造を作る壁や柱などとは違い、家を火災から守るために設置しなくてはいけない重要な設備です。
しかし、「スパンドレル」といわれても、スパンドレルがどういうものなのか、どう設置しなくてはいけないのかなどの疑問が頭に浮かぶ方も多いかと思います。
そこでこの記事では、「スパンドレル」とはどんなものなのかを中心に、設置条件・構造などを解説します。
住宅や建物を建てる際の参考としてお役立てください。
スパンドレルとは
「スパンドレル」とは、防火区画に面する外壁に設置する設備のひとつです。
防火区画は建物内の火災を抑える効果が期待できる設備ですが、防火区画に接する外壁や窓が火災に対する対策が施されていない場合、外壁や外気を伝って延焼してしまいます。
これを防ぐために、壁・床・庇・ソデ壁などに所定の構造を加えなくてはなりません。
この所定の構造が、スパンドレルです。
スパンドレルの設置は法律で定められているため、スパンドレルの設置条件に当てはまる建物はすべて設置する必要があります。
スパンドレルが必要な建物
スパンドレルは防火区画の機能を維持するための外壁です。
つまり、以下の防火区画を設けている建築物には、必ず設置しなくてはなりません。
面積区画 | 建物の規模と構造ごとに設けなくてはいけない防火区画 |
高層区画 | 11階建て以上の建築物に設けなくてはいけない防火区画 |
堅穴区画 | 建物の吹き抜け部に対して炎や煙を遮るための防火区画 |
スパンドレルは防火区画の種類に応じて適切な位置に設置します。
建物の構造次第では、複数の防火区画が組み合わされて設置されている場合もあり、スパンドレルもそれに合わせて設置されます。
スパンドレルが必要な建物を建てる際は、必ず防火区画の位置や種類を確認しておきましょう。
スパンドレルを外壁に設置する位置
スパンドレルはただ設置すればいいものではありません。
設置位置が決められています。
スパンドレルの設置位置
・防火区画の壁が設置する外壁
・防火区画の床が設置する外壁
先ほども解説しましたが、スパンドレルは防火区画の機能を維持するための設備です。
設置の際は、防火区画の壁や床に接する外壁に設置されます。
これにより、延焼の被害を食い止める訳です。
複数の防火区画がある建物では、それぞれの防火区画に対応した位置にスパンドレルを設置しなくてはなりません。
スパンドレルを設置する際は、設置位置が決められている点に注意しましょう。
スパンドレルの具体的な構造
次に、スパンドレルの具体的な構造について解説します。
スパンドレルの構造
・防火区画に接する外壁に、接する部分を含み幅90cm以上を準耐火構造とする
・外壁面から50cm以上突き出した庇またはバルコニー・床・ソデ壁を設ける
・スパンドレルと下部分に開口部を設ける場合は防火設備とする
構造の中に「準耐火構造」というものがありますが、これは火災発生から45分間火災や倒壊に耐えられる構造のことを指しています。
火災に強い建材や外壁の構造に火災に耐えられる性能を持たせることで、防火区画の機能を高めるという訳です。
ふたつの庇やバルコニーを設ける構造がありますが、この庇やバルコニーも準耐火構造で作られます。
火災に強い庇・バルコニー・ソデ壁を作ることで、火災が外側から広がるのを防ぐ効果が期待できます。
開口部に関する構造に「防火設備」とありますが、これは内側と外側の両面ともに、20分の間炎を遮る性能を施す設備です。
具体的には、以下2つの内どちらかを開口部に施します。
防火設備に施す性能
・告示仕様:告示1360号の基準をみたすもの
・大臣認定仕様(国土交通大臣認定に定められた仕様):EB-****またはEA-****
なお、スパンドレルが指す開口部は「空調設備の換気口」も含まれます。
空調設備にスパンドレルを設置する場合は、防火ダンパーを設けなくてはなりません。
防火ダンパーは内装の一部であるダクトに設置しなくてはいけない設備です。
窓と空調設備の換気口では、設置する設備や、設置を依頼する業者の違いに注意しましょう。
まとめ
「スパンドレル」とは、建物を火災から守るために必要な設備です。
防火区画の機能を維持・構造させるには必ず設置しなくてはなりません。
そのため、設置位置や設置設備が細かく取り決めされています。
防火区画は同じ建物の中に複数の区画を取り付けなくてはいけない場合もあるため、設置の際はどこにどれだけスパンドレルが必要なのかをあらかじめ確認しておきましょう。
スパンドレルは外壁や開口部に設置する場合が多い設備ですが、設置位置に空調設備の換気口がある場合は、内装の一部であるダクトにも防火設備を設けなくてはなりません。
スパンドレルを設置する際は、外壁だけでなく内装にも設備を設置しなくてはいけないかを必ず確かめましょう。
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