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lgsとは|軽天・軽鉄との違いと種類・用途・費用相場まで解説
2023年10月27日
「lgsとは何か?」
「軽鉄・軽天とはどのように違うのか‥」
さらに親バーと子バー・Mバーなど、業者でさえ迷うような言葉が飛び交うのが内装工事の現場です。
混乱を避けるためには、言葉の定義を明
確にする必要があります。
ここでは、lgsとは何か、また多様な呼称の由縁についても解説します。
lgsの種類や用途・費用相場まで紹介していますので、lgs入門書としてお役立てください。
lgsとは?lgsの語源と定義
lgsとは、light gauge steel(ライトゲージスチール)の頭文字から成る略語です。
その意味は、light(軽い)gauge(規格・標準)steel(鉄鋼・鉄骨)です。
つまり規格品の軽い鉄骨=軽量鉄骨を指し、壁や天井の下地材として使われます。
軽くて扱いやすく、内装工事に欠かせない部材です。
lgsと軽天・軽鉄との違いとは
lgsと軽天・軽鉄は、呼び方が違うだけでほぼ同じ意味です。
lgsは規格品の軽い鉄骨の英文字略語、軽鉄も軽量鉄骨の略、軽天とは軽量天井を縮めた言葉です。
工事中はlgs・軽鉄・軽天の言葉が混ざり合って飛び交うこともしばしばです。
そのため、天井の下地工事を軽天工事、壁の下地は軽鉄工事と分ける場合もあります。
lgsのJIS規格は壁が5種類、天井は2種類
lgsのJIS規格は壁用が5種類、天井用は2種類あります。
壁に用いられるlgsのJIS規格は以下です。
JIS規格(単位はmm) | 幅 | 高さ | 厚み |
50型 | 50 | 45 | 0.8 |
65型 | 65 | 45 | 0.8 |
75型 | 75 | 45 | 0.8 |
90型 | 90 | 45 | 0.8 |
100型 | 100 | 45 | 0.8 |
天井用のlgsのJIS規格は以下です。
JIS規格(単位はmm) | 子バー(シングル) | 子バー(ダブル) | 親バー |
19型(幅×高さ×厚み) | 25×19×0.5 | 50×19×0.5 | 38×12×1.2 |
25型(幅×高さ×厚み) | 25×25×0.5 | 50×25×0.5 | 38×12×1.2 |
公共建築工事標準仕様書により屋内は19形、屋外は25形の使用が規定されています。
lgsの役割とは壁や天井の下地材
lgsの役割は、間仕切り用の壁や天井の下地材です。
壁と天井ではそれぞれに使うlgsが異なります。
壁に使用されるlgsはランナーとスタッド、天井に使われるのはCチャンネルやダブルバー・シングルバーと呼ばれるlgsです。
いずれも規格品であり、大量生産が可能なため多くの建築物に採用されています。
壁下地材としてのlgs|ランナー・スタッドとは
壁の下地を構成するlgsはランナーとスタッドです。
ランナーとは柱を垂直に立てる土台のレールであり、スタッドとは柱です。
ここでは、ランナー・スタッドについて詳しく解説します。
ランナーとは柱(スタッド)を垂直に立てるレール
ランナーとは、間仕切り壁の柱(スタッド)を垂直に立てるための上下のレールです。
柱を立てる土台の役割を担い、下部は床スラブの上を上部は梁下や上階のスラブ下をそれぞれ固定します。
ランナーの固定に用いられるのはピンかコンクリート釘、木ビスなどです。
床や天井の下地により使い分けられ、およそ900mmピッチで打ち込みます。
スタッドとは間仕切り用の柱
スタッドとは間仕切り用の柱です。
天井と床で対に設置されたランナーに差し込み垂直に立てます。
スタッドには、コの字型のC型スタッドとロの字型の角スタッドの2種類があります。
公共工事ではC型スタッド、民間工事では角スタッドを使うのが一般的です。
設置間隔は壁の仕上げ方法により異なり、仕上げ材料を直貼りすると300mm程度、下地がある場合には450mm程です。
天井下地材としてのlgs|子バー(Mバー)・親バーとは
天井下地に用いられるlgsは、子バーと親バーとに分けられます。
子バーと親バーは役割としての対の呼び名です。
他に、下記のように呼ばれます。
・親バー(Cチャン) = 野縁受け・サンパチ・Cチャンネル(断面がCの形)
・子バー(Mバー) = 野縁・ ダブルバーとシングルバーの総称(断面がM)
それぞれについて解説します。
親バーとはCチャンの役割としての呼称
親バーは、正式には「チャンネル」と表記されます。
断面がCの形をしていることからCチャン・Cチャンネル、また幅が38mmのためサンパチとも呼ばれることもあります。
また、野縁受けとも呼ばれ、通称の多いlgsの中でもとりわけ呼称の多い部材です。
親バーと呼ばれるのは、子バーを吊る、親のような役割を担うためです。
設置は端部から150mm以内を目安とし、900mm間隔で行います。
子バー(Mバー)とはダブルバーとシングルバーの総称
子バーとは親バーと対比させる呼び名であり、ダブルバーとシングルバーの総称です。
呼称はさまざまで、野縁、あるいは断面がM字のためMバーとも呼ばれます。
またダブルバーをWバー、シングルバーをSバーとも表記します。
ダブルバーは、天井面のボードとボードの境目に設置されます。
シングルバーは親バーが歪まないよう固定する目的で設置され、ダブルバーの間に303mmピッチで設置します。
lgs施工の費用相場とは
lgs施工を業者に依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。
工事内容 | lgs規格 | 1平方メートルあたりの単価 |
天井軽鉄下地 | 19型 | 1,400円~ |
壁面軽鉄下地 | 20型・25型 | 1,700円~ |
間仕切軽鉄下地 | 40型・45型 | 1,600円~ |
間仕切軽鉄下地 | 50型・65型 | 1,900円~ |
間仕切軽鉄下地 | 75型・90型・100型 | 2,200円~ |
施工を依頼する際は、コスト面と技術・実績とのバランスを考慮しましょう。
まとめ
lgsとは壁面や天井の下地材であり、軽天・軽鉄と同義語です。
親バーとはCチャンを指し、子バーともMバーとも呼ばれるシングルバー・ダブルバーを固定して吊ります。
呼び名は人により異なりますが、意味と用途を掴めば容易に想像できます。
lgsは安価な規格品のため、言葉の定義づけを明確にすれば扱いは難しくはありません。
工事関係者はもちろん、導入を検討されている方にとってもメリットの大きい下地材です。
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